ども。演出です。
突然ですが、ワタクシ、エビ飼ってます。
↑の写真みたいなヤツです。
コレ「レッドビーシュリンプ」っていいます。
赤と白のコントラストが鮮やかで水草の緑によく映え、なんかおめでたい感じですよね。
香港原産の種を改良固定した小型淡水エビです。アクアリウム市場では1尾数百円~数万円で取引されてます。
高いですよね~。数万円ですよ。
演出も1尾3.3万円のレッドビーを飼ってました。↓コレです。
入手したときは既に抱卵してました。美しいでしょう~。大柄で、殻が厚くて、まるでペンキでも塗ったかのような濃い純白で。え?ワカラナイ?そうですよね。スンマセン。(^_^;)
要は錦鯉なんかと一緒です。発色とか表現とか趣きとか血統とかを求められる世界なワケです。
しかしわずか数センチのエビが3万円って…。グラム単価だったら犬猫ぶっちぎってペット界ナンバーワンじゃない?金、プラチナより高いもんねえ?
アクア界では今だに伝説のように語り継がれるエピソードがあるんですが、数年前“エビバブル”とかいう言葉があって、某オークションサイトで1尾100万円超で落札されたという事が実際ありました。ええ。
まあなんにせよ演出はこの3万円のエビを「ビッグマザー」と名付け大切にしておりました。当初10尾程度から始めたエビ水槽。ビッグマザーはその後、沢山のキレイな子達を産んでくれて、演出の水槽はあっという間に一枚目の写真のように。
一番多い時は200~300尾ほどいたかと思います。エビ以外にはコケ取りの石巻貝しかいない、まさに
エビ天国~(^o^)丿
…そして事件は今年の夏のとある日、突然起きました。
演出がふと気がつくと
「あれ?なんか様子が…? ヒィイイイイイ!!Σヽ(`д´;)ノ」
そこに見たのは一面に渡るエビの死屍累累…。
その刹那、演出の頭をよぎった言葉は
エビ天国 一転 エビ地獄!!!
クーラーとヒーターを並列で作動させ、通年水温24℃固定で数年かけて築いてきたエビ天国の弱点は、まさにココでした。真夏の連日の暑さで水槽用クーラーが故障して水温が30℃を大きく上回っていたのです。
エビたちにとっては突如訪れたハルマゲドンに思えたことでしょう。
ホント申し訳ないことをした(_ _;)
演出が20代の頃勤めていたS社で、直接の上司でないのに何故かミョ~に演出のことを可愛がってくれたTさんという人がいまして。このTさんに何度か聞かされました。
「アクアリウムはいいぞ。自分が創った世界の中で新しい生命が生まれ、老いて、死に往く。生命が循環しているんだ。これって神の視点なんだよ。」と。
なるほど。確かに。もし演出が気まぐれに「コーヒーの飲み残し捨てに行くの面倒だなあ」とか言って水槽にジャバジャバ入れると、エビたちには逃げ場もない。ある意味彼らの運命は演出が握っていると言えるかも。気まぐれどころか演出のポカですら彼らの運命を左右しかねないというワケで…。
そこで悟りました。ああ、こりゃあ神サマって大変なんだあ、みたいな。というか神サマからお預かりした生命だ、こりゃあ。徒や慰み物のように疎かには扱えまいぞ、と。
ハルマゲドンを生き延びた、たった2尾のエビは偶然にもオスとメスでした。
彼らは今、新世界に放たれたアダムとイブのように子孫を増やしながら平和に暮らしています。